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トミックス 小田急70000形「GSE」レビュー

2018年11月、トミックスより小田急ロマンスカー70000形「GSE」が発売された。

・98658 小田急ロマンスカー70000形GSE(第1編成)セット 22,800円

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今年の3月に登場したばかりの最新型ロマンスカーが早くもNゲージで登場。メーカーはこれまで「LSE」「HiSE」「VSE」を手掛けてきたトミックス。

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限定品ではないが、「VSE」と同様に特殊な装飾・イラストのパッケージとなる。製品名に「第1編成」とあるように70051Fがプロトタイプ。

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ケースに収まった姿は「赤い!」という印象。「GSE」は名鉄っぽいという人もいるがなんとなくわかる気も。7両編成ということで1つのブックケースに無難に収まる。付属品は特になくシンプルな内容だ。

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前面窓が大きいので照明が反射してしまって大変・・・とりあえず、造形は全く問題ないのではないだろうか。シンプルな造形だけれども各部のエッジがきちんと出ていて実車に忠実だと思う。特に展望席窓下端のエッジが生み出すハイライトは一見無表情に見える「GSE」にとって良いアクセントになっている。

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カッコいいすね「GSE」。正面も銀色のピラーとボディのエッジとのつながりや位置関係がよく再現できている思う。ドーム状の運転室の形状も良い感じ。曲面ガラスということもあって、模型だとガラスの厚みが少々目立ってしまうが・・・

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向きが逆になってしまったが、展望席側面の窓や扉の位置関係、オレンジバーミリオン帯の収束具合等文句なし。扉上部のRが実車よりも角ばっているが、まあ誤差レベルだと思う。

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銀色ピラーの下端、実車には「GSE 70000」のエンブレムがあるがさすがに小さすぎるためか省略されている。

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2階運転室はシンプルなドーム形状を再現。ガラス類は若干プラの厚みを感じるががあるが仕方ないか。断面を黒で塗るとよくなりそうだ。「VSE」ではワイパーが種略されていたが(余談だが、なぜかGMの3000形キット付属のインレタに「VSE」用のワイパーも収録されていた)、今回はモールド+塗装で表現されている。

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この角度で見る「GSE」いいなあ。展望席窓下端のエッジはそのまま側面まで伸びて7両編成を貫く。「VSE」「MSE」にはシルヘッダーのような表現があったが、今回はこのエッジが側面のアクセントのようだ。

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1号車後位のグラフィック。帯が2本に見えるが、上段は前述の側面部のエッジである(客用扉にはない)。
実車と見比べる限り(光線状態の問題でテカってしまった)、客用扉・乗務員室扉の大きさ形状、各種印刷との位置関係も正確だと思う。扉下の靴ズリは未塗装だが、新幹線などでもトミックスは伝統的に塗装を省略している。

ただ、車端の床下が若干反ってるのは気になるところ(後述する)。

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4号車山側の車販準備室のあたり。ロゴも綺麗に印刷されていて、「GSE」の文字は白でその他はグレーというのも再現されている。ロゴ下のドアコックはモールド表現で、マイクロの「EXEα」や「MSE」に比べて節度感があると思う。それはともかく、ボディと床下の隙間が若干あるような・・・

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同じく4号車の客用扉付近を拡大。小さな形式番号に加え、小田急ロゴ、身障者対応マークもきちんと印刷され位置関係も完璧に近い。オレンジバーミリオンの帯は実車では細い線で挟まれているが模型では細すぎるためか省略されている。行先表示機はガラス表現となるが、ステッカー等は付属しないのはいつものトミックスである。

動力車はこの4号車に設定されているが、客用扉の縦長の窓からウエイトが少し見えてしまっている。

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4号車の海側は2つの窓が並ぶ。こちらもロゴや窓の位置関係は良好といえる。それにしても、どんな格好で電話してるんだか・・・この箇所の写真はこれしか撮れなくて。

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VSE、MSEよりも大きくなった側窓はビシッとはめ込まれて精度感が高い。行先表示機はやや引っ込んでいるが普通に見る分には気にならない。実車はソリッドカラーっぽいけど、「VSE」がそうだったように模型はパール塗装風。拡大しないと分からないくらいのラメ感で不自然な感じはまったくない。

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「GSE」の空調装置は空力を意識したような形状が面白い。屋根上は「ルージュボルドー」という色で側面とは異なる。新幹線のE6系、E7系でも見られたが、屋根上の塗装は全般的に光沢が強く、深みや高級感がある。

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空調装置はメタリックになっている。実車と比べると表現オーバーな気がしなくもないが、上から見たときのメリハリには相当効いていて模型的な見栄えはかなりよい。

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シングルアームパンタは「VSE」と同じパーツのようだ。

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左から2・4・6号車。公式サイトの「情報室ページ」にもあったが、6号車はヒューズボックスが逆に付いているように作り分けされている。屋根上の実車写真はないので再現度については断言しにくいのだけど、一応筆者は「ちゃんとやっている」と信じる。妻面も凝っていて、雨どい周辺の細かい配管も再現されている。

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パンタを囲うカバー車端部から出ている配管がリアル。貫通路から見える文字はガラスパーツにモールドされたもの。実車に沿ってのものだと思うが、貫通路のガラス扉は号車によってあったりなかったりする。

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「VSE」に続き、床下はカバーが付く。塗装は「EXEα」の車体上部に使われている「ムーンライトシルバー」。2・6号車の海側には空気取り入れダクトがあるのが特徴で、それもしっかり再現されている。

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「VSE」と同様、座席は別パーツで向きを変えることができる。実車のシート生地は柄物となるが、模型ではブルー1色で表現。

床下はコアとなる床下パーツに外板パネルを付ける方式を採用し、号車ごとの作り分けを容易にしている。同じような床下カバー付きでもなにかと流用が多い新幹線模型でもやってほしい方式ではあるけど、この「GSE」では前述の1号車車端部の反りとか、特に動力車となる4号車は少々ガバガバな感じがあったりとか、精度があまり高くない印象が受けるのが残念。

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グレーの部分が床下のコアとなるパーツで、銀色の外板(カバー)パーツが付いていることがわかる。コアパーツには前述のダクトの「逃げ」が用意されていることもわかる。

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実車の台車は半分カバーに覆われているのであまりよく見えないが、模型の再現度は特に問題はなさそうだ。ただ、筆者が購入した個体は3箇所くらい車輪が外れた状態だったが・・・

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「GSE」は展望室付きロマンスカーでは初のボギー車となった。これまでのトミックスのロマンスカーはすべて連接構造だったので、同社としても初のボギー車ロマンスカーである。とはいっても一般的な姿になったといえるわけで、連結方式も一般的なアーノルドカプラーが採用されている。

ただねえ・・・実車と比べたらアレだけども、連結間隔がちょっと広すぎな気がする。

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伸縮カプラーを使用しないNゲージの連結間隔はだいたい4~5mmくらいだけど、この「GSE」は実測でなんと8mm。連結間隔がある意味特徴な(?)がマイクロエースの2400形じゃないんだからさ、と思って並べてみたらなんとほぼ同じ間隔。

マイクロ2400形は動力車の前後はもっと広いし(10mm以上ある)、連結間隔が狭い「EXE」でも動力車の前後では間隔が広くバラつきがあるのに比べると、「GSE」はすべての連結箇所で同じ間隔を保ってはいるけど・・・「GSE」はありふれた20m級ボギー車であり、構造上ここまで間隔を広げる必要はないと思うが・・・解せぬ。

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ヘッドライト・テールライトが点灯するのは当然として、展望室は最初から室内灯が実装されているのは面白い。一般的な室内灯のプリズムでは展望室は確かに届きにくいから合理的だし有難い。そういえば、カトーのNSEも先頭車にはプリズムが事前に仕込んであったっけ。

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灯火類は小さいながらも点灯。標準的な光量であまり眩しい感じはしない。写真ではやや黄色がかっているが実物はもっと白い印象がある。実車のヘッドライトもLEDとはいえ、ここまで載せた写真を見ても割と黄色がかって見えるので特に問題はないと思う。

●総評

概ね、造形と塗装は文句なし、床下の精度と連結間隔がちょっと・・・という感じだろうか。

新幹線でもそうだけど、造形に関してはトミックスは変なデフォルメがなくて個人的には好感が持てる。今回の「GSE」も同社の実力が反映された素晴らしい造形だと評価したい。また、塗装もボディはパール塗装風、屋根は光沢を強くしてソリッドとメタリックを組み合わせるなど、単調な「赤」にしていないのは非常に見栄えがするし、シンプルな「GSE」の表情付けに一役も二役も買っていると思う。

半面、床下の精度の低さはマイナスポイント。E5系で「反り」は見られたが、こういう基本的な部分はユーザ側での対処が難しいので、もう少しなんとかならなかったのかと思う。不必要に広い連結間隔もらしくない。

ただ、床下は(個体差あるかもしれないが)ぱっと見には分かりにくいし、連結間隔はTN化など対処しようはある。そうした欠点を補って余りあるほど造形と塗装は素晴らしいので、小田急ファンとしては押さえておいて損はない製品だと思う。

現時点で小田急ロマンスカーのすべてが(鉄コレも含めれば)Nゲージで出揃ったことになるので、過去の形式と並べて「ロマンスカークロニクル」やっても面白いし、3000形などの通勤車と並べて、特に高架複々線区間を再現すると「今の小田急」感がすごく出ると思う。2018年、小田急にとって複々線完成は大きな出来事だったけど、同時期に運用開始した「GSE」も「その象徴」なのだから。

●おまけ

11月末に製品が届いたのだけど、仕事が忙しかったり天候に恵まれないなどで12月1日にようやく実車を撮影。今回のレビューはけっこうギリギリだったです。

「GSE」の運用は公式サイトで確認できるとはいえ、下回りまでディテール撮影できる駅は限られているし停車時間も短いので、海老名と本厚木に停車するやつを狙っていった。

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ま、それでも本厚木では下り列車(同駅止まり)に被られて台無しだったわけだけど・・

「VSE」と比べると若干のコストダウンは感じるものの、真っ赤なボディはやはり存在感が抜群。横浜市に住んでいるとなかなか小田急を利用する機会がないのだけど、「EXEα」も含めていつか乗車もしてみたい。

トミックスから700系0番台発売決定

トミックスからJR東海所有の700系0番台(C編成)の発売が発表された。

●98667 JR 700 0系東海道・山陽新幹線(のぞみ)基本セット(8両) 21,600円
●98668 JR 700 0系東海道・山陽新幹線(のぞみ)増結セット(8両) 20,900円

(全て税抜き表示)

2019年4月発売予定。

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2014年ごろのC51編成。

トミックスの700系はこれまで7000番台(E編成)、3000番台(B編成)といったJR西日本所有車の製品ラインナップだった。それはおそらく、カトーのJR東海所有車(C編成)に対してバッティングを避けていたからだと思うが、実車の引退が迫っており、これまで東海道新幹線系統の「さよならセット」を出し続けてきた同社がC編成やらないわけないよな?と思っていたがようやく発表となった。

同じC編成といっても、カトーがC2~11編成の初期車がプロトタイプなのに対し、今回のトミックス製品は客用扉窓が高くなった中期型以降と発表されているので、一応バッティングしていない。カトー製品はかれこれ20年近く前の製品で、当時最新鋭だった700系を製品化するなら必然的に初期型になったわけだけど、トミックスは引退間際の製品化なので中期型以降がプロトタイプになったというのは、なかなか感慨深い経緯だと思った。

製品セット構成は8+8両となっていて、カトーの初期製品には例があったがトミックスでは珍しいと思う。トミックスのB編成ではTSカプラーが採用されていたので、通電カプラーになるであろうC編成では800系のような連結部の「改悪」が危惧されたが、B編成のボディはどのみち使えないから(方向幕の形状が異なる)新規制作となり、結果的には通電カプラー+可動幌という同社の標準的な仕様に落ち着いた。造形等は実績があるのでまったく心配ないし、台車も通電化に対応済みのドクターイエロー用が使えるから、まあおかしなことにはならないだろう。床下はB編成用をまるっと流用とか、並び替えができないウレタンにするといった不安もあるにはあるが・・・大丈夫っすよね!?

「客用扉窓が高くなった中期型以降」ということはC29編成以降が当てはまるけど、メインサイトの実車編も参考にしてほしいが、厳密には以下の3種類の仕様が存在していて、どれになるかは明言されていない。

①C29~32編成:側面のドア点検ハッチが「出っ張り」
②C33~54編成:側面のドア点検ハッチが「ツライチ」。700系では最多のグループ。
③C55~60編成:②に加え、1号車屋根上の無線アンテナが省略されている。最終増備グループ。

筆者は4編成しかない①ではなく、最多のグループ②になると予想。さよなら運転はすでに廃車が出ているとはいえ、最終増備車が供されると思うので③が妥当な気もするが、なんにせよ現時点では何編成になるのか不明だし、とりあえず来年4月では②で製品化しておいて、さよならセットで③を出すのではないかと。1号車の屋根を16号車の屋根に差し替えるだけで実現できるしね。まあ、これは③→②の順でも成立するし、あくまでも予想なのでハズレたら「ハズしてやんのwww」と笑ってくだされ。

その他、「AMBITIOUS JAPAN」仕様とか期待できるんじゃないかな?カトーのはスターターセットにするかステッカー表現でしか実現できなかったので・・・トミックスの焼き直し商法が逆に頼もしくなるというパターンだこれ(苦笑)。

第58回全日本模型ホビーショーのレポート

恒例の(といっても昨年はサボったが)全日本模型ホビーショーのレポート。

9月は前記事の浜松工場、1つ前の週のゲームショウと人大杉で辟易としていたイベントが多かったが、(このイベントももちろん賑わってはいるが)久々に落ち着いて回れた気がする。

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このイベントはプラモ・ラジコン等いろいろ展示があるけど、鉄道模型は割とまとめられていた。御覧のとおり大手3社のブースが1つのフレームで収まってしまう。

ただ、カトー・マイクロ共に新幹線製品がなかったのが残念(カトーは既製品のN700Aのみ展示)。小田急ネタもなかったのでこの2社は写真すら撮らずに終わってしまった。

というわけで、今回はほぼトミックス無双でお届けする。

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12月発売予定の500系ハローキティ。パッケージが公開されていたが、車体色も含めて新幹線模型としては斬新(?)だ。

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ピンクピンクピンク!試作品とはいえ、ベースは出来が良い既製品の500系V編成。製品版になっても特に問題はなさそう。エヴァみたいな糞収納にならないことを祈るが・・・

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エヴァの時はカトー対策のために1号車室内を新規制作したのであって、ライバル不在の今回は通常と同じかと思いきや、1号車だけでなく2号車も室内パーツも新規制作という気合の入りっぷり。エヴァ同様にステッカーも付属する模様。今回は1号車の窓が一部開いているので、室内灯付けるとチラ見せくらいにはなるだろうか。

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E5系の増備型とE6系の後期型が発表されていた。

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とはいえ、既製品にちょっと手を加えた程度なので試作品も展示されていた。E5系はU28編成以降の幌が黒くなり、「Treasureland TOHOKU-JAPAN」ロゴが付く限定品が昨年3月に発売されたが、今回のはそれを通常製品化したような感じである。ただし、実車で行われている偶数号車の荷物スペース設置による窓埋めを反映している点は異なる。

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対になるE6系も「Treasureland TOHOKU-JAPAN」ロゴが付く限定品を通常製品化したような感じだが、こちらは幌が黒い他、Z7編成以降のパンタカバーを新規制作。展示品のカバーは3Dプリンタで作成したと思われる(画像拡大したら表面がそれっぽかった)。
写真右端、E5系の窓埋めは試作品でも再現されており、塗装表現であることがわかる。

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E6系の後期型は作ったんだけどなあ・・・写真は筆者の改造品(記事)。トミックスのE5系は車体の組み立て精度がイマイチだけども、今回はE6系ともども買ってしまいそうだ。

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E5系・E6系の仕様はこんな感じ。E7系の窓埋め仕様が出るのも時間の問題か。

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10月発売予定の0系R編成2種。

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こちらは300系F編成後期型。

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0系と300系の仕様まとめ。以前書いた通り、0系は2009年発売の「さよなら0系ひかり」の実質通常製品版。したがって、新規性はなく古い2000番台ベースの製品である。車番について言及があるがいずれも考証的に正解。除外されているR67編成はどちらの塗装もあるけど、先頭車が中間車からの改造なのでいろいろ異なる(無理矢理インレタつけてくると思ったが・・・)。R62・65編成は25-7900ではなくビュッフェ車となっているのでやはり異なる。

300系は予想通りの内容。J編成は後期型(J16編成以降)の製品が存在しており、それを前期型と同様の手法でF編成化(F6編成以降)したものである。

いずれも今回は通電カプラーがフックリング式からフック・U字式に変更されている。0系はスルー予定だが300系は買うかもしれない。新幹線については以上。

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今度は筆者の個人的な趣味(?)小田急だ。トミーテックの鉄道コレクションからは小田急4000形(今走っているE233系ベースのステンレス車ではなくその前の車両)冷房改造後がアナウンス。「小田急顔大型鋼製車」がいよいよ鉄コレで出てきたのは個人的には期待大。

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3Dプリンタでもここまで細かく出るんだね・・・実際は窓サッシもHゴムもガラス側にモールドされると思うので本当に「テストショット」なんだろうが印象把握は良好。窓周辺のくぼみもきちんと再現している。

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「小田急顔大型鋼製車」は2600・4000・5000・5200形が該当するが、そのうち2600・4000形は写真上のように「窓周辺のくぼみ」があるのに対し、5000・5200形は写真下のようにフラットになっている。さらに5000形4次車と5200形は貫通扉がツライチになっていたりと、細かな違いがあるのだ。

小田急顔大型鋼製車はNゲージ製品には恵まれていないというのが正直なところで、現状はGMの古い板キットとマイクロエース製品しかない。前者は元々9000形のキットを強引に小田急顔にコンバートしたような製品で近年の製品と比べるとかなりキツイし、マイクロ製品はいかにも「マイクロ初期の製品」という感じの微妙なもので、前面は前者は5000形寄り、後者は2600形寄りで共用されており形式ごとの作り分け等されていないのだ。マイクロの「改良品」については前面は改善されているが、全体的に腰高で初期製品の微妙さは完全には隠せていない。

マイクロ製品でもその後の8000形、9000形はかなり良くなっているし、1000形や3000形といったステンレス車はGMが精力的に製品化している。逆に古い車両だと鉄道コレクションでラインナップが充実しつつある中、その間にある小田急顔大型鋼製車は前述のように取り残されたような状態だったのだ。

それがいよいよ鉄コレで解禁となった今、今後の5000形等への展開を期待してしまう。それもきちんと前述のような作り分けアリで。もちろん鉄コレならではのチープさはあるだろうが、そんなの手を加えればどうにでもなる。少なくとも、GMの板キット叩き直したり、高いマイクロ製品弄るよりもハードルは低いだろう。筆者的には、ぶっちゃけ素体さえよければどうでもいいくらいで。

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小田急つながりでロマンスカー70000形「GSE」。未塗装ボディのみの展示だったが、こちらは順調そうで何の心配もしていない。

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トミックスの四季島は超気合入りまくりな製品で、予価からして実車のようなリッチな感じがする。面白いのはTNカプラーのような密連型通電カプラー。さすがに伸縮はしないようだが・・・

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今回のトミックスはやたら新宿駅推してたな。「新宿駅を彩る(JR東日本と小田急)の車両たち」な気がしなくもないが、京王メトロ都営は地下で見えないし、なによりトミックスには製品がないからしゃーないか。地下で見えないとか言ったら、小田急も百貨店やサザンテラスで見えないけどね。

いつもなら他の模型(クルマ・戦闘機他)や工具も紹介するのだけど、今回はあまり心惹かれたものがなかったので終了。あ、最後にこれだけ。

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アオシマの1/45のEF66のプラモ。ディスプレイ専用でありパーツ数が半端ないが、機関車でなければ成り立たない製品だと思う。新幹線をはじめ、電車だと先頭車両がいいところだと思うので。でも、このパーツ数の新幹線プラモがあったら組み立ててみたい気はする。

浜松工場@2018年でN700Sをチェック

前回の記事からかなり間が開いてしまった。夏は京都鉄道博物館に行ったりとネタがなかったわけではないんだけど、暑さでモチベが上がらなくて(横浜はさほどでもなかったかもしれんが、それでも暑いものは暑い!)。それと、自作のヘッドホンアンプ制作に集中していたこともあって。こちらがようやく完成したので(結構すごいのできたかも!)、少しは記事を書く時間ができたというわけ。

そんでもって、久々の更新は浜松工場イベント@2018。前回は2014年に行っているので(記事)、4年ぶりの訪問となる。前回の記事で書いたように、正直このイベントはあまり気が進まないのでスルーしていたのだけど、今年は新型車「N700S」の展示があるとのことで行くことにした。

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って、なんでクルマなの?今回は現地での行動(浜松エリアのアケフェス巡り)を考慮してクルマで移動したのだった。新幹線+レンタカーだと時間が読めないし・・・

写真はテレビなどで扱われることも多い新東名高速の駿河湾沼津SA。奥に見える時計台のような建物は上り線の建屋。この時点では小雨が降っていて気温もそれほど高くなかったが・・・

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景色が良いことで有名な同SAもこの有様。晴れてたら沼津の街並みと駿河湾が見えたんだろうな。

このまま新東名高速を走り、浜松には昼頃に到着した。浜松工場周辺には駐車場はないから直行するわけにはいかず、浜松駅周辺の駐車場に止めて、シャトルバスで現地入りする計画とした。しかし、駅周辺の駐車場は1日600~700円上限が多くてお得なためかどこも満車。筆者と同じ考えの人が多かったのか、普段からこうなのかはわからないが、駐車場難民になってしまった。こちらとしては上限にこだわるつもりはないので、なんとか比較的駅に近い上限なしの駐車場で落ち着いた(結果的には800円で済んだし、いいんじゃね?)。

駐車場探しで時間を食ったので無料シャトルバスはすでに終わっており、有料の路線バス(とはいえ増便されている)で向かうことに。しかし、待ち時間と途中の渋滞で到着は14:30近くになってしまった。終了は16:30なので2時間しかないが、今回はN700Sさえ見て撮れればよいのだから十分だ。

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午後からの天気は打って変わってド晴天に。前日は涼しかったので期待したが、今回もやはり灼熱の浜松工場であった。4年前から工場内は様変わりしており、こんな広大な芝生は見られなかった。

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そして、人の多さはも変わらない・・・バス待ちや周辺道路の混雑はもとより、敷地内の建物(鉄道模型コーナーとか)は混雑で入れなかった個所もあった。2003年頃のマッタリしていた時期から考えると、正直キャパオーバーしている気がする。2日間開催にして分散するとか・・・展示車両のやりくりが大変だろうし、工場内もそこまでヒマじゃないか。

まあ、文句言ってても始まらない。お目当てのN700Sを目指そう。

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N700Sの初お目見えは正面から。今回の目玉展示でもあるし、ここでも人の多さがわかるだろう。

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これで精いっぱいの今回のベストショット(涙)。N700系の造形に似ているが、両側のヘッドライトの盛り上がりがN700Sの特徴。なんとなくLMPクラスのレーシングカーっぽい。

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ヘッドライトのアップ。そのうちNゲージでも出てくると思うが、3次曲面の造形が難しそうだ。

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だだっ広い敷地内を移動して反対側(16号車側)を目指す。以前のイベントでは入口がこちら側(遠鉄ストアがある方)にあったが現在は写真のようにトラバーサが設置されており、工場内の様子は激変している。

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反対側(16号車)は記念撮影スポットなので顔は撮れず。「J0」編成は300系の試作車以来の編成番号で、量産車はJ1~編成になるのだろう。全体的な印象はN700系に似ているものの、先頭部のブルーのラインには3段目(一番上)が追加された。

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側面のロゴマーク。N700Sの「S」は「スプリーム」の「S」。

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中間部の意匠はN700系とまったく変わらない。今回は試作車ではなく試験車を標榜しているが、先代のX0(Z0)編成のように9000番台が付番されている。

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台車カバーの形状はN700系のものとは異なっているようだが量産車では変わる可能性がある。X0編成もなにげに台車カバーの変更が多かったみたいだし。

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少し前までは1号車側まで通れたようだ。会場内の人は多いとはいえ、中間部のディテールを撮る変わり者は筆者くらいなのでいろいろ撮るチャンスはあったかもしれず残念。ただ、N700系の発展型N700Sは現時点で十分に完成された感があり、見た目に関しては量産車になっても変更点は少ない気がする。それでも、「試験車としてのN700S」は実際の路線上では滅多にお目にかかれないことは確かだから、(浜松工場に来るのはあまり気が進まなかったとはいえ)撮れる機会に撮っておきたかった。

休止している(復活しないとは言っていない?)メインサイトについてあれこれ言うのもなんだけど、このN700Sはメインサイトではどう扱ってよいものか考えてしまう。見た目にはN700系のマイナーチェンジ程度だけど、走行機器類は別物で形式番号もN700系とは区切られている(〇〇番台ではない)。要するに、N700系の枠内に入れるのか新形式として扱うかの判断が難しいのだ。

まあ、公式には別形式なんだろうけど、個人的にはN700系シリーズとして扱うのが妥当な気がしている(これで新形式のページ切るのもねえ・・・)。

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お目当ては撮ったので、会場を適当に回りつつ引き上げる。黄医者が1編成全体収まってしまうくらい敷地内(特に芝生)が広いことがわかる。

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黄医者の向かいくらいに700系の車両があった。ガラスやシート、床下機器はすでに取り外してあり、あとは車体を解体するだけのようだ。車番は719-55、C56編成のグリーン車。最終増備編成すら解体されている状況であり、700系C編成が見られるのもあとわずかだ。祭りになる前にそろそろ乗り納めに行くべきか・・・

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傾斜型ケーブルヘッドのカバーがずらされて中身が見えている。結構シンプルなのね。

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それにしても、会場内は飲料の販売が少ない。あまりの暑さに休憩所となっていた工場の一角に避難。コーラ売ってたが土産用の2本売りでしかも冷えてない。ジョジョ3部だったかで「コーラが冷えてないので金出さねえぞ」みたいなエピソードがあったが、筆者はなにも飲まずに熱中症になるよりマシとここで1本開けた。

「3次車化改造」というのは最新のN700Aの仕様にアップデートする改造のことだろうか。

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全検と同時にその改造中の車両があったが、形式番号まで剥がされていてどの編成なのかはわからなかった。

とりあえず、今回の浜松工場はここで終了。帰りのシャトルバスは運転されていたが待ちが1時間近く、駅まで渋滞で30分以上かかったので浜松駅に戻れたのは17:00近くになってしまった。

ここから浜松市と隣の磐田市のアケフェス店舗の5箇所(1箇所は午前中に済ませている)を回るが、駅前のゲーセンとかにはなくすべて郊外型(イオンモールの中とか)である。しかし、浜松市内は渋滞も多く、イオンモール浜松市野と隣接のラウンドワンで20:00近くになってしまった。沼津なら「近すぎず遠すぎず」、静岡なら「少し遠いかな?」とすると、浜松は明確に「遠い」。クルマなら横浜まで3時間はかかってしまう場所なのだ。ゲーム自体も疲れでまともにプレイできておらず(音ゲーはどうしても体調に左右されやすいし)、やむを得ず磐田市にある1か所は断念。静岡県コンプはお預けになってしまった。

夕食は静岡県の有名ハンバーグ店「さわやか」を狙ったが、20:00過ぎだというのに待ちが発生していてこれまた断念。そのまま旧東名→清水JCT経由で新東名で帰ることにした。

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食事にありつけないかと上り線の駿河湾沼津SAに到着。22:00過ぎてるのに混雑マークが付きとは。

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下り線と異なり、こちらはかなり浸食されてるな(苦笑)。2Fはさらに凄そうだが、22:00以降は入れない。グルメ紹介される事も多い当SAだが、この時間ではフードコートで開けている店はわずかしかない。一応コンビニはあるが、ここまで来てコンビニ弁当っていうのも・・・なんか、この日は行動が裏目に出ることが多かったな。新幹線のイベントにクルマで行った罰か。

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小雨が降っていたものの、往路に比べると空気は澄んでいたので沼津の夜景を見ることができた。磐田市の1店や「さわやか」、このSAのリベンジも含めてまた来てみたい。

静岡県県内では横浜町田IC付近のお決まりの渋滞情報が見られたものの、23:00過ぎにはさすがに解消しており今回は圏央道に逃げることなく東名を直行。海老名SAのフードコートは24hやっている(さすが!)ので、そこでようやく食事にありつけた。

かくして、今回の浜松工場めぐりは終了。またしばらくスルーだろうが、次はさすがに新幹線かな。高速道路を延々とクルージングするのは好きだけど、疲れもそれなりだしね・・・

マイクロエース 小田急30000形「EXEα」レビュー

2018年5月、マイクロエースより小田急30000形ロマンスカー「EXEα」が発売された。

・A6596 小田急30000形・EXEα・リニューアル 基本6両セット 33,400円
・A6597 小田急30000形・EXEα・リニューアル 増結4両セット 20,700円


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旧「EXE」の発売より7年後に発売された「EXEα」。リニューアルは順次行われているため、実車でもこの並びは見られる。

1996年デビューの30000形ロマンスカー「EXE」は車歴約20年でリニューアルされることになり、2017年に第1編成(30051F+30251F)が更新改造をうけ、外装・内装・走行機器が変更され「EXEα」となった。2018年6月現在、2本が改造済みで最終的には7編成全てが改造される予定となっている。

「EXE」のNゲージとしては2011年5月にマイクロエースから発売されており、「EXEα」もその流れで同社から2018年5月に発売された。旧「EXE」のレビューは当サイトの記事としては初期のものだったし(当初はブログで書いたが後にメインサイトに移動)、好きな車両でもあるので、7年後に更新後の姿の製品のレビューを書くのは個人的には感慨深い。

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今回も6両セット+4両セットを併結した10両フル編成で楽しめる。価格は・・・後述する。

実車がそうであるように、今回製品は従来の旧「EXE」製品がベースとなっているので、興味があればメインサイトの「EXE」の記事も参考にされたい。非常に出来の良い前製品だったけど、今回はどうだろうか。

なお、今回は実車の写真を用意できていないのはご了承願いたい(筆者が住む横浜市は小田急とは縁遠いのよ)。

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非貫通型・貫通型共に造形は従来製品と変わらないが、塗装は実車と同様にムーンライトシルバー+ディープグレイメタリックに白とオレンジバーミリオンの帯に変更されている。

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非貫通・貫通型共に、塗装やロゴの位置は忠実に再現。非貫通側は塗り分け位置がほんのわずかに高い感じがするが許容範囲だと思う。白いラインも細いのにきちんと出ている。

貫通側は旧「EXE」が6号車、「EXEα」は7号車なのでスカートのハッチが逆になっている。また、旧はTNカプラーに換装している。

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旧「EXE」では前面の愛称表示機の照明が上部に漏れないよう、前面窓のブラックアウトが凸状になっていたが、「EXEα」では表示機が撤去されたため模型でも光漏れを考慮する必要がなくなり、ブラックアウトの塗り分けが実車に近いものとなった。

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「EXEα」では貫通型先頭車の運転席横に小窓が追加されたが、模型でもボディ(側面)を新規制作してもちろん再現。乗務員室扉のノブや下部にある手かけも微妙に変化しているし、旧「EXE」の扉の横にあった縦2連の側灯も「EXEα」ではなくなっている(次の画像でも後述)。メタリック塗装ということもあり、パーティングラインが若干目に付くのは仕方ないかな。

オレンジバーミリオン帯の収束も十分頑張っているといえるだろう。乗務員室の表記が漢字の縦書きから「MSE」等でも見られるアイコンに変更され、窓から扉横に移動していることがわかる。

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3号車山側は売店設備に代わり多目的室が設置され、小窓が増設された。また、「EXEα」は客用扉を交換しているので窓の形が四角い。客用扉の左側に見えるドアコックも印刷表現からモールド表現に変わり、側灯も扉横上部に新設されている。これはリニューアルに際し行われた改造で、前の画像で縦2灯の側灯がなくなったのはこのためである。

「Odakyu」ロゴ下部にある小さなハッチの形状も変わっていて、これは実車どおりかはわからないが、とにかくボディの新規制作により「EXEα」化による変化点を余すことなく再現している。

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屋根上にも変化がみられる。旧「EXE」にあった2本の車内電話用アンテナや売店設備のキノコ型ベンチレータの撤去を再現したほか、「EXEα」では写真右側のランボード延長や配管の追加が行われており、これらは「とれいん」2017/7のディテール写真を見る限り、実車の変更を忠実に再現できている。そう、側面だけでなく屋根上も新規制作されているのだ(クーラーは従来と同じパーツのようだ)。

また、写真は用意できなかったがパンタも補助ロッドが細いものに変更されている。

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先頭車の信号炎管が撤去されたのも再現。別パーツによる表現だったので屋根板には穴が開いていたはずで、それが埋まっているということはここも新規ということになる。屋根の色はやや明るいグレーに変更された。

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旧「EXE」では連結したら見ることができない車端ドアにある「EXE」ロゴを入れていたが、今回はドットパターンに変更。実車もそうなのかわからないが(まだ乗ってないんで)、ここも抜かりなしといえる。妻面モールドについては変化は見られない。

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印刷も細かいところまでよく出ている。カスレが若干あるが個体差だろう。ムーンライトシルバーとディープグレイメタリックの粒状感はNゲージとしては一般的なレベルだと思う。下部のガンメタっぽいメタリックグレーは光沢がそれなりにあり、光の変化で見え方が結構変わる。

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「EXEα」は外観や内装だけでなく、サハから電装された車両もあるくらい走行機器類も大きく変更されている。余談だが旧「EXE」はM車よりもT車の比率が高く、これは歴代の小田急車両でも唯一の特徴である。「EXEα」ではMT比は1:1に改められた。

そんなわけで、床下機器も変化しており(変わっていない車両もあるが)、それらの変更も余すことなく再現。上と下それぞれ2枚、どことどこが変わったのかわかると思う(動力車は相変わらずメタボ・・・)。「EXEα」では最近の小田急の仕様に合わせてグレーになっている。

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実車ではヘッドライトがLEDに変更されたが、模型では旧「EXE」とあまり変わらず電球色っぽい感じ。もっと白い方がいい気もするが、実車の写真は案外黄色っぽい感じもするので間違いとまでは言えないか。テールライトは従来通りである。従来製品同様、通過表示灯の準備工事(?)は残されているが当然実装されていない。

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室内パーツはグレーから明るいブルーに変更。窓が大きい「EXEα」に室内灯を入れるとかなり目立つはず。枕カバーはメタリックになっていて実車っぽい。従来製品の時点で見ないところまで作り込んだ売店設備は特に変更ないことから、室内は従来と同じパーツである。見えない個所だから特に問題ないだろう。

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「EXEα」では前面の表示機が廃止されたのでステッカーの収録は側面のみである。3色LEDからMSEと同じ白色(フルカラー?)に変更されたのを再現している。種類はあまりなくて江ノ島線系統は未収録、さすがに3月に登場したばかりの「モーニングウェイ」も未収録である。

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貫通型先頭車は併結を楽しむ場合は従来製品のように付属のカプラーに交換する必要があるが、今回はあの珍妙なアーノルドカプラーではなくマイクロカプラーに変更された。ただし、「MSE」と異なり電連が省略されたタイプである。見た目は劣ってしまったが、「MSE」カプラーの切り離しは特殊だったので一般的なマイクロカプラーと同じ操作性なったのは良いかも・・・とはいっても、やはり大正義TNカプラー(JC25の下段電連切り落とし)に変えたいところ。ただでさえ高額な製品にさらに出費するのは憚られるけども。

また、「MSE」と同様に「貫通扉が開いた状態の」パーツが付属する。「MSE」の使い回しではなく「EXE」専用品。したがって旧製品にも使えるが調色が難しい。取り付けは両面テープで行う。テープも付属するが市販品なら粘着が弱いタイプを使ったほうがよいだろう。

●総評

概ね旧製品をベースにしているので、長所も短所も基本的には引き継いでいるが、そのうえで「EXEα」化で変化した個所はボディ・屋根上(既存金型の差し替えだと思う)、床下を新規作成して「これでもか」というくらい再現している。塗装印刷も相変わらず見事だし付属パーツもグレードアップ。とにかく妥協や手抜きを感じないのだ。新幹線模型のレビューをしていると(ライトユーザが多いせいか)結構容赦ない流用や「タイプ」的な手抜きを見せられることが多いだけに余計にそう思う。

なので、「EXEα」を再現した模型としては非常に出来の良い、エクセレントな製品と評価したい。

●ただ、価格がね・・・

以下、6両セット+4両セット=10両セットの値段(税抜き)。

旧「EXE」(2011年)  19,400円+15,200円=34,600円
「MSE」(2014年) 24,100円+16,700円=40,800円
「EXEα」(2018年) 33,400円+20,700円=54,100円

旧「EXE」→「MSE」が約3年で5,000円程度の値上げだったのに対し、「MSE」→「EXEα」では4年で15,000近く値上がりしており、同じ製品ベースで考えれば旧「EXE」→「EXEα」の7年で20,000円くらい上がっている。いくら今回製品の出来が良いといっても大きく仕様が変わったわけでもないし、正直尋常じゃない値上がりだと思う(投機商品じゃあるまいし)。なので、正直お勧めしにくいのだ。

もちろん、これは生活必需品ではなく趣味のものだ。「嫌なら買うな」は究極の正論だし、筆者も実はなんでもかんでも「高い高い、安く安く」という考え方は嫌いだ。だけども限度というものはある。プラ製完成品Nゲージとしてはいくらなんでも高すぎだとはいいたい。なんでこんなこと書くのかというと、マイクロエースのNゲージメーカーとしての先行きが心配だからだ。

同社の生産はすべて中国で行っているが、ご存知の通り近年の経済発展で中国では人件費が高騰している。衣料品とかなら東南アジアに生産をシフトしているわけだけど、Nゲージはノウハウも必要だと思うので同じようにはいかないのだろう。かといって国内回帰もできない。となると、中国側のコストが高騰するなら販売価格に転嫁するしかない。発売が予定されている小田急9000形登場時は34,200円+24,100円=58,300円と「EXEα」よりも高くなるが、なすすべも無いのだろう。

でも、学生さんとか若い人たちがついてこれなくなるのは心配。というか、大人でもキツイ領域に入りつつあると思う。このまま値上げするに任せていたら、そのうち誰も買わなくなる(買えなくなる)。誰もがNゲージに無尽蔵にお金を出せるわけではないからだ。

初期の頃に比べたら製品の質も上がってきているし、他社がやらない車両を製品化してくれるという意味では貴重なメーカーだ。値上げを続けた結果売れなくなって撤退、というのは寂しいし惜しい。同社も悩んでると思いたいし、前述の正論に胡坐をかいているとは思いたくないが、値下げまではいわないでも、これ以上の価格の高騰はなるべく進まないように望みたい。

次は70000形「GSE」はよ、となるが現時点ではマイクロにはやってほしくないな。製品の出来には心配ないが、価格がまた跳ね上がりそうなので(7両編成で40,000円超えそう)。まあ、たぶんトミックスがやると思うけどね。
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