トミックスからE1系新塗装 発売決定(だけども嫌な兆候…)
トミックスからE1系上越新幹線・新塗装の発売が発表された。
・98815 JR E1系上越新幹線(Max・新塗装)基本セット 28,380円
・98816 JR E1系上越新幹線(Max・新塗装)増結セット 25,080円
(税込み表示)
2023年2月発売予定。

従来製品をもとに、フック・U字型カプラーへの変更、新型モーター搭載、号車番号をインレタから印刷済みに、といったリニューアルがなされる模様。
正直なところ、従来製品から大きな変更がないので今回は記事にしなくてもいいかな?と思い、メインサイトのトップページにある発売予定表用のデータベースにデータ入力していたところふと気づいた。
なんか、ずいぶん高くね?
と。
E1系新塗装の従来製品(92834、92835、生産中止予告あり)がフル編成で37,180円(税10%で計算)だったのが、今回製品は53,460円(税込み)と、16,000円以上の値上がりとなっている。今回製品の変更点からしてそこまで価格に反映されるほどのものはないと思うし、従来製品が発売時税率5%だったことを考えると(33,800円になる)、えらい値上がりだといっていいだろう。
模型が全体的に値上げ傾向にあることも確かで、マイクロは数年前から言わずもがなだし、比較的安価だったカトーでさえN700Sや今後発売される300系では相当値上がっている。なのでトミックスだけをことさら責めるつもりもないが、ここ最近の発表(E5系・E6系など)でも比較的安定していただけに、「トミックスよ、お前もか」と感じずにいられなかった。
専門外なのでそれらの従来製品がどうだったのかはわからないが、同時発表の183系やキハ35も高く感じたし、コロナやら戦争やらで模型に限らず値上げラッシュの中、何とか持ちこたえてきたがもう限界という感じなのかもしれない。E1系は公式に中国製とあるので、ロックダウンの影響とかもありそうだ。
ちょっと気になったので、ここ最近の製品をいくつかピックアップし値上がり具合を簡単に調べてみた。フル編成時の合計金額と、それを編成両数割る=1両当たりの価格を算出。動力車とかコストが高い車両もごちゃまぜのかなり大雑把な計算だが、まあイージーに見てもらえばと思う。
まずは件のトミックスE1系から。

※税込み表記でない製品は10%で計算(黄色セル)。1両当たり価格は小数点以下切り捨て。テーブル組むのが面倒だったのでExcelを画像にして貼り付け。右側の罫線が切れてしまったがご容赦を。
※E1系新塗装今回製品は2023/2の間違いです。画像なので修正に手間がかかるため、ここで訂正させていただきます。
旧塗装限定品は新塗装旧製品に対して1,300円ほど値上がっているが、特製パッケージだったりする限定品なので妥当な線ではある。問題はやはり今回製品で、前述のとおり16,000円以上も値上がりしており、1両当たりでは新塗装旧製品に対して1,300円以上値上がって4,455円になっている。
この1両あたりの価格で仮に16両編成の製品が出た場合、4,455×16で 71,280円(!)になってしまい、 もはやマイクロ並みの高額商品となる。実際にはある程度調整されて7万円以下に抑えてくるだろうが、それでも6万円越えは避けられそうにない。ちなみに、N700S量産車(2021/5)は16両編成で 49,170円、1両当たり 3,073円である。2万円近い値上げは覚悟した方がよさそうだ。
前回(だと思った)製品化発表されたE5系・E6系も見てみる。


どちらも値上がり傾向にはあるが、ここ最近にしてはまあまあ許容できる値上がり率。改めて今回のE1系から牙をむいてきたことがわかる。余談だが、車体が小さいE6系の方が1両あたりの金額が高いのは意外。
他社の状況も見てみよう。まずはカトーから。

価格だけ見ると結構上がっているように見えるが8,000円ほどの値上げであり、1両当たりでも500円程度である。実際「結構上がっている」のだけど、前述のトミックスE1系の値上がりを見た後だと大人しく感じてしまう。ちなみに、2022/10発売予定の300系は46,530円で、N700Sよりも若干安い。
すでに数年前から高額化しているマイクロエースはどうだろうか。

300系で比較してみたが最新製品の価格はダントツである。1両あたりの値上がりは1,200円に満たず意外な気もするが、そもそも10年前の製品の時点で5万円をオーバーするほど高かったからである。
それにしても、改めて値上げラッシュの波が模型にも及んできたなという印象。割引店で買ってもキツイ領域に入りつつある。筆者も来年以降、購入品を絞ることになると思う(なお、今回紹介のE1系はスルー予定)。各社値上げせざるを得ない事情があるのは理解するし、筆者はなんでも「安くしろ安くしろ」という考えは嫌いだ。けれども、現実問題として(生活必需品でもない)模型に出せるお金には限界がある。買う側にも事情はあるのだ。
なにより嫌な傾向なのが、仮にコロナや戦争が終わって原材料とかが安くなったとしても、こうして値上がったものはその価格が維持されることはあっても、値下げされることはまずないことだ。
鉄道模型はそもそも贅沢な趣味だけど、学生でもなんとかなるレベルの認識だった。だが、こうした値上げラッシュ…マイクロはともかく、カトーやトミックスといった古参メーカーまでもが容赦なく大幅に値上げしてくるのを見ると、なんかステージが変わったなと感じる。いよいよ高所得者(無論、筆者は対象外だ)のみが楽しむ「贅沢な趣味」になっていく前触れなのかもしれない。
そうなったらどうしようか…新製品のレビューやめて手持ちの模型を改造して楽しむとか、そっちにシフトしていくのも悪くないかもね。わからんけど。
・98815 JR E1系上越新幹線(Max・新塗装)基本セット 28,380円
・98816 JR E1系上越新幹線(Max・新塗装)増結セット 25,080円
(税込み表示)
2023年2月発売予定。

従来製品をもとに、フック・U字型カプラーへの変更、新型モーター搭載、号車番号をインレタから印刷済みに、といったリニューアルがなされる模様。
正直なところ、従来製品から大きな変更がないので今回は記事にしなくてもいいかな?と思い、メインサイトのトップページにある発売予定表用のデータベースにデータ入力していたところふと気づいた。
なんか、ずいぶん高くね?
と。
E1系新塗装の従来製品(92834、92835、生産中止予告あり)がフル編成で37,180円(税10%で計算)だったのが、今回製品は53,460円(税込み)と、16,000円以上の値上がりとなっている。今回製品の変更点からしてそこまで価格に反映されるほどのものはないと思うし、従来製品が発売時税率5%だったことを考えると(33,800円になる)、えらい値上がりだといっていいだろう。
模型が全体的に値上げ傾向にあることも確かで、マイクロは数年前から言わずもがなだし、比較的安価だったカトーでさえN700Sや今後発売される300系では相当値上がっている。なのでトミックスだけをことさら責めるつもりもないが、ここ最近の発表(E5系・E6系など)でも比較的安定していただけに、「トミックスよ、お前もか」と感じずにいられなかった。
専門外なのでそれらの従来製品がどうだったのかはわからないが、同時発表の183系やキハ35も高く感じたし、コロナやら戦争やらで模型に限らず値上げラッシュの中、何とか持ちこたえてきたがもう限界という感じなのかもしれない。E1系は公式に中国製とあるので、ロックダウンの影響とかもありそうだ。
ちょっと気になったので、ここ最近の製品をいくつかピックアップし値上がり具合を簡単に調べてみた。フル編成時の合計金額と、それを編成両数割る=1両当たりの価格を算出。動力車とかコストが高い車両もごちゃまぜのかなり大雑把な計算だが、まあイージーに見てもらえばと思う。
まずは件のトミックスE1系から。

※税込み表記でない製品は10%で計算(黄色セル)。1両当たり価格は小数点以下切り捨て。テーブル組むのが面倒だったのでExcelを画像にして貼り付け。右側の罫線が切れてしまったがご容赦を。
※E1系新塗装今回製品は2023/2の間違いです。画像なので修正に手間がかかるため、ここで訂正させていただきます。
旧塗装限定品は新塗装旧製品に対して1,300円ほど値上がっているが、特製パッケージだったりする限定品なので妥当な線ではある。問題はやはり今回製品で、前述のとおり16,000円以上も値上がりしており、1両当たりでは新塗装旧製品に対して1,300円以上値上がって4,455円になっている。
この1両あたりの価格で仮に16両編成の製品が出た場合、4,455×16で 71,280円(!)になってしまい、 もはやマイクロ並みの高額商品となる。実際にはある程度調整されて7万円以下に抑えてくるだろうが、それでも6万円越えは避けられそうにない。ちなみに、N700S量産車(2021/5)は16両編成で 49,170円、1両当たり 3,073円である。2万円近い値上げは覚悟した方がよさそうだ。
前回(だと思った)製品化発表されたE5系・E6系も見てみる。


どちらも値上がり傾向にはあるが、ここ最近にしてはまあまあ許容できる値上がり率。改めて今回のE1系から牙をむいてきたことがわかる。余談だが、車体が小さいE6系の方が1両あたりの金額が高いのは意外。
他社の状況も見てみよう。まずはカトーから。

価格だけ見ると結構上がっているように見えるが8,000円ほどの値上げであり、1両当たりでも500円程度である。実際「結構上がっている」のだけど、前述のトミックスE1系の値上がりを見た後だと大人しく感じてしまう。ちなみに、2022/10発売予定の300系は46,530円で、N700Sよりも若干安い。
すでに数年前から高額化しているマイクロエースはどうだろうか。

300系で比較してみたが最新製品の価格はダントツである。1両あたりの値上がりは1,200円に満たず意外な気もするが、そもそも10年前の製品の時点で5万円をオーバーするほど高かったからである。
それにしても、改めて値上げラッシュの波が模型にも及んできたなという印象。割引店で買ってもキツイ領域に入りつつある。筆者も来年以降、購入品を絞ることになると思う(なお、今回紹介のE1系はスルー予定)。各社値上げせざるを得ない事情があるのは理解するし、筆者はなんでも「安くしろ安くしろ」という考えは嫌いだ。けれども、現実問題として(生活必需品でもない)模型に出せるお金には限界がある。買う側にも事情はあるのだ。
なにより嫌な傾向なのが、仮にコロナや戦争が終わって原材料とかが安くなったとしても、こうして値上がったものはその価格が維持されることはあっても、値下げされることはまずないことだ。
鉄道模型はそもそも贅沢な趣味だけど、学生でもなんとかなるレベルの認識だった。だが、こうした値上げラッシュ…マイクロはともかく、カトーやトミックスといった古参メーカーまでもが容赦なく大幅に値上げしてくるのを見ると、なんかステージが変わったなと感じる。いよいよ高所得者(無論、筆者は対象外だ)のみが楽しむ「贅沢な趣味」になっていく前触れなのかもしれない。
そうなったらどうしようか…新製品のレビューやめて手持ちの模型を改造して楽しむとか、そっちにシフトしていくのも悪くないかもね。わからんけど。