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トミックス E5系増備型・E6系後期型レビュー

2019年3月、トミックスよりE5系増備型とE6系後期型が発売された。

・98319 JR E5系東北・北海道新幹線(はやぶさ・増備型)基本セット 13,700円
・98320 JR E5系東北・北海道新幹線(はやぶさ・増備型)増結セット 15,100円
・98663 JR E6系秋田新幹線(こまち・後期型)セット 23,400円


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同時発売の2形式、今回はまとめてレビューする。

トミックスからはE5系・E6系共に模型化されているが、今回発売されたのはE5系がU28編成以降の「増備型」、E6系はZ7編成以降の「後期型」である。それぞれい言い方が違うのはE5系は増備途中なのに対し(当初は2015年度に50編成以上増備するといわれてたのにまだ40編成ちょい・・・)、E6系は増備完了しているからだろうか。どちらも連結部の外幌形状が変更されたり、E6系に関してはパンタカバーの形状が変更されたりで、初期型に対し見た目の変化が発生した。

また、2016年から両先頭車に「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴマークが掲げられ、2018年からは荷物スペース設置による一部窓埋め改造が行われており、今回製品はそれらを盛り込んだ製品となる。従来製品に対する主な変更点は以下の通り。

・荷物スペース設置による窓埋めの再現(E5系は2・4・6・8号車、E6系は13・15・17号車。いずれも山側)
・連結部の可動幌を黒で表現
・先頭車に「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴマーク追加
・新形状パンタカバーを新規制作で再現(E6系のみ)

上記のうち、「Treasureland TOHOKU-JAPAN」ロゴはE5系・E6系共に2017年に限定品で発売実績があり、E5系に関しては可動幌も黒だったので「増備型」としてはすでに製品があることになる。また、黒い可動幌はH5系製品でも実績がある。

製品名はE5系初期製品が「東北新幹線」、H5系が「北海道新幹線」なのに対し、今回製品は「東北・北海道新幹線」に変更。E6系は初期製品が「スーパーこまち」に対し、今回製品は「こまち」に変更された。

以上のことから、今回製品の位置づけは、発売時点最新状態のE5系・E6系製品であることがわかる。

基本的には従来製品と同じなので、詳細な長所短所はメインサイトのレビューも参考に。

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左が初期製品、右が今回製品。ボディなどのパーツは全く同じ。したがって、安定感のある造形はもとより、ヘッドライトが上からは見えないなどの欠点もそのまま引き継いでいる。メタリックグリーンはH5系や従来製品の再生産品のようにラメが抑えられたものになっている。

インレタに収録された編成はU28・30・35・38編成。

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E6系も従来製品と変わらない。こちらは銀色の塗装が安定している気がした(特にヘッドライト周辺)。筆者の個体だけがそうなのか、実際に改善されたものなのかはわからないけど・・・

こちらはZ7・10・16・24編成が収録されている。

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両先頭車には「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴが追加されている。限定品は持ってないが同じものだろう。

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模型は文字がごっつい。「日本東北」は全然分からないが、まあこんなもんだろう。

それにしてもこのロゴ、一時的な企画ものかと思いきや2016年→2019年3月と案外長期間に及んでいる。カトーからE6系の窓埋め仕様の製品がアナウンスされているが、こちらはこのロゴはないようだ。カトー発売時まで貼られていたら、トミックスの方が実車に近いということになる。実車から剥がされたら別だが、それならそれで「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴなし版とか発売しそうだ(さすがにもう買わないと思うが・・・)。

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荷物スペース設置により山側の1箇所窓埋めを再現。実車はE5系がU30編成、E6系がZ19編成でいずれも増備型・後期型。模型では窓ガラスに塗装しているだけだが、実車も窓の跡が残っているのでよいだろう。ボディの新規制作が不要で容易に対応できるせいか、カトーのE6系も同じように表現するようだ。E7系においても同じ改造が施されているが、こっちが出るのも時間の問題か。

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塞がれた窓はボディとわずかに角度が異なるからだろうが、光線状態によっては周囲と違う色に見えることがある。塗装がメタリックのE5系では特に顕著だが、E6系はほとんど気にならない。

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トミックスのE5系床下は(この写真ではわかりにくいが)台車カバーに防音シートが装備されているU20編成以前の仕様なので、増備型としては実車と異なっている。ついでに、H5系も同じように異なっていた。従来製品と基本同じである以上、ボディと床下の組み合わせは相変わらず精度が悪い。ロゴマークの印刷クオリティもまったく同じである。

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E6系の屋根の光沢は若干控えめになった(右が今回製品)。従来製品は先頭部に対して過剰に光沢があった気がするから、適正化されたといってよいと思う。あと、最近はE5・E6・E7系では滑り止めをグレーで塗装しているようだが今回製品では再現されていない。まあ、白主体のボディならともかくカラフルな屋根には合わない気もするので、個人的には現状が好きである。実車に忠実にしたければ自分で塗ればいいわけで。

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E6系のZ7編成以降ではサイドにフィンが付いたパンタカバーに変更され、今回は後期型であるからパーツを新規制作して対応。今回のE5・E6系通して唯一新規制作されたパーツである。カトーは新規制作がイヤだったのか、近日発売予定の「こまち」は窓埋めは再現しつつも前期型をプロトタイプになる予定。

で、何と比較しているのかというと奥は筆者が後期型に改造したもの。エバグリの0.5×1.5mmプラ帯で再現した
(改造記事は→http://speedsphere.blog84.fc2.com/blog-entry-257.html)。

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要するにメーカーから発売されたものと比較して「答え合わせ」したかったんだけど・・・仕上げが雑なのはともかく、メーカー製がきちんと実測されたものという前提とすると、筆者のは写真だけ見て作った割にはまずますかなと。昔のマイクロエースがE6系出してたらこんなんだったと思えば(ええんか・・・)。

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右が筆者の改造品だが、サイドフィンの跳ね上げ具合はいいと思うんだけどな(トミックスのは水平に近い)。

可動幌は後期型なのでE5系ともども黒になっているが、筆者のは外幌の周囲にあるゴム枠も再現している。このゴム枠は二度と作りたくないくらい作るのに苦労した覚えがある。また、可動幌もエッジの部分を少し削ってゴムっぽくしたつもり。塗装はクレオスのタイヤブラックでトミックスよりも少し明るい。

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上が今回製品、下が筆者の改造品・連結部に限れば勝ってる・・・かも?

●総評

E5・E6系共に最小限の修正で最新化したという、悪く言えば二番煎じだけども初期製品と異なる点が多くて並べても面白いと思った。トミックスのE5系は特にボディと床下の精度がイマイチだし他にも残念ポイントが多いものの、筆者は釣られてしまったというわけだ。E6系も同時発売というのもなかなか狙いがよかったのではないだろうか。カトーはE5系はそのままのようだし、最新状態の東北新幹線を楽しみたいなら悪くない製品だと思う。
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