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トミックス 700系0番台(C編成)レビュー

2018年4月、トミックスより700系0番台(C編成)が発売された。

・98667 JR 700 0系東海道・山陽新幹線(のぞみ)基本セット 21,600円
・98668 JR 700 0系東海道・山陽新幹線(のぞみ)増結セット 20,900円

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700系0番台は「C編成」と呼ばれ、JR東海が所有する編成である。2020年3月には引退することになっていて、2019年4月時点においてはもはや風前の灯火となっているが、今回紹介するのはそんな「末期の時期」に発売されたトミックスのC編成製品だ。

トミックスからこれまで700系の製品は出ていたものの、7000番台(E編成)、3000番台(B編成)といったJR西日本所有車の製品だった。一方、C編成はカトーからすでに発売されていたため、おそらくバッティングを避けていたのだと思われる。しかし、実車の引退が迫ってきたし、これまで東海道新幹線系統の「さよならセット」を出し続けてきた同社。ついにC編成を発売することとなった。

カトーと同じC編成といっても、カトーがC2~11編成の初期車がプロトタイプなのに対し、今回のトミックス製品は客用扉窓が高くなった中期型以降のC33~54編成がプロトタイプなので厳密にはバッティングしていない。カトー製品は1999年末、実車登場より半年余りで発売されたため(実に20年近く前の製品である)、当時最新鋭だった700系を製品化するなら必然的に初期型になったわけだけど、トミックスは引退間際の製品化なので残存している中期型以降になったというのは、なかなか感慨深い経緯だと思った。

カトーのC編成が1999年、トミックスのE編成が2003年、B編成が2006年。700系としては約13年ぶりの新製品、はたしてどのようなものになったのか。ちょっとだけ結論を書けば、基本的には従来のトミックス700系の延長線上にある製品である。したがって、メインサイトの700系レビューの内容も参考にしていただきたく思う。

・・・かくいう筆者も、自分で書いたレビューを大いに参考にして今回の記事を書いていたりする(苦笑)。

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基本セット8両+増結セット8両というシンプルなセット構成。写真は編成順に並び替えた後のもの。

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ウレタンはパンタ車の位置に応じて柔軟に変更できるものになっている。したがって、きちんと編成順に16両が収納できる。筆者はやらなかったけど、山側をこちらに向ける収納もできそうだ。

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先頭形状はトミックスの従来の700系ファミリとまったく同じだ。左からドクターイエロー、E編成、B編成、C編成(今回製品)、初出は古い製品ながらも造形は非常に優れているため、それらが引き継がれるのは当然だろう。写真では目立ちにくいが、今回製品でもヘッドライト周囲に銀色のリムが表現されている。

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ドクターイエローやE編成ではノーズ横のパーティングラインが目立っていたが、今回製品はB編成同様にまったくわからないものになっていて、造形的には完璧に近いように思える。

ただし、ノーズ床下部にある2つのハッチ・・・このへんはメインサイトの実車編を参考にしてほしいが、今回のプロトタイプのように先頭部連結器カバーの開口部が小さくなった編成は前方側のハッチは無いのが正解。なんでこんなことになっているのかというと、B編成(もっといえばE編成)の床下を流用しているから(床下の項で後述する)。

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左のB編成と同じく連結器カバーは小さいタイプとなるが、カバーの分割線のモールドは若干強くなった。B編成はほとんどわからないくらい弱かったので適正化されたといってよいだろう。

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前面窓のワイパーは従来通り印刷表現となるが、今回製品はなぜかワイパー形状がJR西日本仕様になってしまっている。JR東海車は左のドクターイエローの形状が正しい。従来の前面窓部品がモールド表現だったならともかく、柔軟に対応できる(しかもJR東海仕様は実績もある)ことがメリットの印刷表現なのに・・・

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乗務員室扉周辺の表現は客用扉窓が高くなった点を除けば、概ねB編成と変わらず。カトーのC編成は製品化時期が古いため雨どいが分割されたタイプだったが、今回製品は1本化されたタイプである。

青帯塗装の先端部が欠けたようになっているのはたぶん個体差(山側や16号車は普通だったので)。あと、空気ばねカバーのすぐ右にある床下の切り欠きはB編成・E編成にあったジャッキ穴用のもの。ボディからは切り欠きがなくなったものの、前述のとおり床下が流用なので残ってしまっている。

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1号車後位。こちらも客用扉窓が高くなった点を除けば、ドア点検ハッチがツライチであること、印刷されたものを含めてB編成と同じだ。

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車端部にある行先表示機は可動幌を採用している関係でガラスが入っていない。これは同じく可動幌を採用するE編成にも見られる仕様で、E編成はリニューアルで車端の客用扉窓にもガラスが入るようになったものの、行先表示機はそのままだった。700系は行先表示機の部分が少し傾斜しているためガラス入れが難しいのだと思うが、これによりステッカーを貼ることすらできなくなっており、つくづくモールド表現で良かったのでは?と思う。位置的にどうせ室内灯の光は来ないんだし。

行先表示機がガラス表現で、車端部にあって、可動幌というと700系しかない。500系以前はモールド表現、N700系は車端にないのでいずれも問題になってないし、可動幌ではないB編成は車端にもきっちりガラスは入っており、やはりこの問題は発生していない。筆者は可動幌という仕組み自体には特に悪い印象はないのだけど、700系C・E編成は仇花になってしまった感がある。

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裏からプラ板でもテープでも貼ろうかと思ったら、よりによって段差があるとは・・・一応方向幕を貼る案はないでもないが、今回の記事には時間が足りないので残念ながら保留。

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車端がこんな有様なので、中間部の行先表示・座席表示機もガラスがない・・・わけではなく、一応ガラスはあるが奥まった表現になっていて、これもE編成と同じ仕様である(B編成は客用窓と同様にツライチに近い表現になっている)。

客用扉窓には車端でもきちんと窓が入っているが、それにくらべて客用窓はやや引っ込んだ感じになっている。おそらく、客用扉窓が車端にある偶数号車はE編成用の窓ガラスパーツを流用しているのではないだろうか。奇数号車のように客用扉窓を含むパーツは新規で作ったが、流用パーツのレベルに合わせたと。まあ、これでもカトーの700系よりはかなりマシではあるんだけど。

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某巨大掲示板で話題になっていたけども・・・上の14号車と比べて、下の12号車の行先表示機はちっちゃくね?8号車も同じような感じになっていて、その大きさはB編成の行先表示機のサイズに近い。客用扉窓が高くなっていること、ジャッキの切り欠きがないことから、少なくともB編成のボディをそのまま流用した説はないと思われる。

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同じく行先表示機が小さくなっている8号車でB編成(下)と比較。大きさはやはりB編成に近いが、四隅に丸みがある点はB編成とは異なるので、一応C編成の行先表示機にしようと思ったがサイズを間違えた、という印象を受けた。早い話、エラーやポカミスの類だろう

その他の箇所では、グリーン車マークや号車番号の位置、客用扉窓高さ、ジャッキの切り欠き有無など、C編成とB編成の違いがきちんと再現されているのだが・・・

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ちなみにカトーのC編成はこんな感じ。四隅の丸さが少々足りない気もするが、サイズ的には適切だと思う。

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号車は失念したが上が行先表示機の大きさが正しい号車のボディ、下が8号車のボディで裏側の刻印が異なる。構造に特に違いはないのだが、B編成は生産終了品になっているので、ボディの一部はC編成用に金型改修したのかもれない。行先表示機の大きさの違いもそんな中で発生したんじゃね?程度にしか筆者の知見では想像できないが・・・

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B編成では控えめだった屋根上の滑り止めのモールドは結構強め。E編成よりも強い。1号車屋根上の無線アンテナの形状は差が見られない。

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車端の高圧線ジョイントはいつもの形状だが、今回は6・11号車の博多寄りにある大型ジョイントも再現している(左)。これはB編成でもカトーC編成でも再現していない部分でありポイントが高い。

4・5、8・9、12・13号車間にある傾斜型ケーブルヘッドはB編成のそれとまったく同じだった。

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3号車(左)と14号車(右)の終端処理は可動幌の関係もあってB編成のように妻面への引き込みまでは再現していないが、特に問題ないレベルだと思う。

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写真は8号車の博多寄り(ケーブルヘッドじゃない方)の滑り止め表現で、カトー(左)が2本で渡しているのに対し、トミックスの今回製品(右)は4本で渡している。トミックスは2本で渡しているのが2・3、14・15号車間だけで他は4本、カトーは先頭車と次位の車両、ケーブルヘッド部分だけが4本で他は2本という差がある。

どちらかが間違っているのかと思い手持ちの動画を調べてみたら、どうも滑り止めのパターンがN700系と同じ4本に改修されたようだ。2008年くらいの動画ではカトーのパターンだったのに対し、2011~2012年くらいの動画ではトミックスのパターンの滑り止めになっている編成が確認されており、全検のタイミングで順次改修していったのだろう。したがって、発売時期による差が出ただけであり、どちらとも正しいといえる。

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パンタグラフ本体、ガイシ覆い、遮音板がグレーである以外はB編成と全く同じ。パンタ周りの滑り止めもきちんとJR東海仕様になっており、忠実に再現されている。

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B編成ではわずかにアイボリーがかっていた感じだが、今回はピュアホワイトというか、同社のN700系製品に近い白になった。光沢はそこそこある感じで、300系さよなら仕様やE7系ほどではないけど、B編成よりはかなりある。床下のグレーの明るさの違いもきちんと再現できている(B編成の方が明るい)。

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側面の700系ロゴはB編成と同じ。

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号車番号は印刷済みだが、車番は印刷されておらずインレタで表現することになる。このあたりの事情はB編成と同じだ。収録編成はC49・51・52・54編成。700系は禁煙車の位置が変遷しているので、禁煙マークは印刷されておらずインレタ表現となる。時代ごとの禁煙車の変遷についてはメインサイトのレビューに記述があるので参考にしてほしい。前述の屋根上の滑り止めの状態からすると、忠実にやるなら2011年以降の姿と捉えるのがよいと思われ。

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ヘッドライトはきれいに点灯するがいまだにトホホな黄色LED。

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室内パーツは可動幌なのでE編成タイプになると思ったが、以外もB編成と同じ構成だった。TSカプラー固定用の穴も残っているが、可動幌はボディ側に実装されるし通電カプラーにも干渉しないので問題ないということだろう。

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前述のとおり、床下はB編成、さらに元をたどればE編成の流用が主である。ただし、一応「700系」と同一形式ではあるので、C編成とB編成の床下は基本的には同じ。違いといえばB編成(上)では横長のダクトがC編成(下)では正方形に近いものになっている程度で、ダクトの数も一致している。このあたりはメインサイトに床下の比較があるので参考にされたい。

したがって、B編成床下を流用しつつも、上記のダクト形状が異なる床下のみ新規制作して対応しているので、基本的にはC編成の床下として問題はない。ただし、先頭車は横長ダクトがないことから新規の床下が用意されず、前述のようにノーズ下のハッチ有無、ジャッキ穴の切り欠きが残ってしまったという訳。ちなみに、初出はE編成用であるためハッチの有無についてはB編成でも実車と異なっている。

メインサイトで書いたB編成の「パターン」に当てはめてみるとこんな感じに。
1号車:パターンA
2号車:新規、パターンBに相当
3:号車:パターンC 
4号車:新規、パターンBに相当
5号車:新規、パターンDに相当(動力車)
6号車:パターンC
7号車:新規、パターンBに相当
8号車:パターンE
9号車:パターンE
10号車::新規、パターンBに相当
11号車:パターンC
12号車:新規、パターンFに相当
13号車:新規、パターンDに相当(動力車)
14号車:パターンC
15号車:新規、パターンBに相当
16号車:パターンG

新規床下のうち、4号車のパターンBは前述のJR東海型ダクトが2組あるので、12号車で使用されているパターンFを使った方がダクトの位置が少し違うだけで適切だと思った。カトーは4号車が正、12号車側が代用とトミックスと逆だけどもそうなっている。

先頭車が少々惜しいものの、床下についてはまあまあやってる方だなという評価。なお、JR東海の車両とはいえドクターイエローの床下は流用されていない(できるものがない)。

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JR東海タイプの台車は通電カプラー対応のドクターイエロー用が既にあるので特に問題なく流用されている。先頭部の台車は台車カバーの干渉を避けるように両端の軸バネが省略されているが、中間部はちゃんと再現されるように作り分けている。

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B編成ではTSカプラーによる固定式の外幌だったが、今回製品は可動幌+通電カプラー(フック・U字型)という同社の標準的な仕様になった。800系のような外幌レスにならなかったのでひとまず安心。可動幌はE7系や0系0番台では四角い形状になってしまっていたが、今回はE編成、ドクターイエローのようにH型断面になった。ローリングダンパも控えめながらモールドされている。

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可動幌がH型断面になっているのはE7系等の反省から・・・という殊勝なものではなく、E編成やレールスターの可動幌がそのまま使えるし、実際使っているから、というのが実情だろう。

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連結間隔、連結部の見た目はトミックスの標準的な姿で収まっている。

●総評

トミックスには元々700系の製品は存在しているわけなので、今回のC編成も基本的にはそれらの延長線上にある製品だと思った。TSカプラーを採用したB編成はやや異端だけども、良くも悪くもガワが変わっただけといえるだろう。もともと造形とか基本的な部分は問題ないわけだし、車端の行先表示機や黄色LEDのように20年くらい前の仕様がポロリと出てしまうのだけど、他の製品(300系とか)でも古い設計のまま引きずってる製品もあるわけで、新規性を期待しすぎるのもアレだ。なので、このくらいは許容していいのかもしれない。屋根上の大型ジョイントの再現など、従来より良くなった個所もあるのだから。

一方、8・12号車の行先表示機や前面窓ワイパーの形状など、「それさえなければ」というようなポカミスが非常に残念だ。特に前者は公式の情報室でもアピールしていたC編成ならではのポイントなわけで、「部品流用で実車と異なる点があります」とはレベルが違う。「手を動かして直せ」「気にしなければいい」・・・それでもいいかもしれないが、そもそもきちんとしたものを提供できていないのだ。個人的にはミスとしか判断できないものを「仕様」だといわれても、納得できない。

今後、間違いなく「さよなら運転」仕様は発売されるだろうし、個人的にはC55編成以降や「AMBITIOUS JAPAN」仕様といったバリエーションにも期待しているが、その際には8・12号車の行先表示機は修正されることを切に望む。また、修正されたボディをテックステーション等で発売しフォローする等の対応も望みたい。全体的なクオリティが悪くないだけに、こんなところで評価を落とすのは情けないしもったいない。

p.s.
今回は新しいカメラ、パナソニックのコンパクト1インチセンサー機「DC-TX2」で撮影した。これまで使用していた富士フィルムのX-S1よりマクロが寄れないものの画質は明らかに上で、とりあえず模型撮りでも結構イケると判断。コンパクトなので机の上での取り回しもよい。今後のレビューはしばらくこのカメラでいってみたい。なお、X-S1は誤作動が多くなってきたので現在修理中である(連休直前に出したので手元にない)。

トミックス E5系増備型・E6系後期型レビュー

2019年3月、トミックスよりE5系増備型とE6系後期型が発売された。

・98319 JR E5系東北・北海道新幹線(はやぶさ・増備型)基本セット 13,700円
・98320 JR E5系東北・北海道新幹線(はやぶさ・増備型)増結セット 15,100円
・98663 JR E6系秋田新幹線(こまち・後期型)セット 23,400円


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同時発売の2形式、今回はまとめてレビューする。

トミックスからはE5系・E6系共に模型化されているが、今回発売されたのはE5系がU28編成以降の「増備型」、E6系はZ7編成以降の「後期型」である。それぞれい言い方が違うのはE5系は増備途中なのに対し(当初は2015年度に50編成以上増備するといわれてたのにまだ40編成ちょい・・・)、E6系は増備完了しているからだろうか。どちらも連結部の外幌形状が変更されたり、E6系に関してはパンタカバーの形状が変更されたりで、初期型に対し見た目の変化が発生した。

また、2016年から両先頭車に「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴマークが掲げられ、2018年からは荷物スペース設置による一部窓埋め改造が行われており、今回製品はそれらを盛り込んだ製品となる。従来製品に対する主な変更点は以下の通り。

・荷物スペース設置による窓埋めの再現(E5系は2・4・6・8号車、E6系は13・15・17号車。いずれも山側)
・連結部の可動幌を黒で表現
・先頭車に「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴマーク追加
・新形状パンタカバーを新規制作で再現(E6系のみ)

上記のうち、「Treasureland TOHOKU-JAPAN」ロゴはE5系・E6系共に2017年に限定品で発売実績があり、E5系に関しては可動幌も黒だったので「増備型」としてはすでに製品があることになる。また、黒い可動幌はH5系製品でも実績がある。

製品名はE5系初期製品が「東北新幹線」、H5系が「北海道新幹線」なのに対し、今回製品は「東北・北海道新幹線」に変更。E6系は初期製品が「スーパーこまち」に対し、今回製品は「こまち」に変更された。

以上のことから、今回製品の位置づけは、発売時点最新状態のE5系・E6系製品であることがわかる。

基本的には従来製品と同じなので、詳細な長所短所はメインサイトのレビューも参考に。

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左が初期製品、右が今回製品。ボディなどのパーツは全く同じ。したがって、安定感のある造形はもとより、ヘッドライトが上からは見えないなどの欠点もそのまま引き継いでいる。メタリックグリーンはH5系や従来製品の再生産品のようにラメが抑えられたものになっている。

インレタに収録された編成はU28・30・35・38編成。

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E6系も従来製品と変わらない。こちらは銀色の塗装が安定している気がした(特にヘッドライト周辺)。筆者の個体だけがそうなのか、実際に改善されたものなのかはわからないけど・・・

こちらはZ7・10・16・24編成が収録されている。

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両先頭車には「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴが追加されている。限定品は持ってないが同じものだろう。

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模型は文字がごっつい。「日本東北」は全然分からないが、まあこんなもんだろう。

それにしてもこのロゴ、一時的な企画ものかと思いきや2016年→2019年3月と案外長期間に及んでいる。カトーからE6系の窓埋め仕様の製品がアナウンスされているが、こちらはこのロゴはないようだ。カトー発売時まで貼られていたら、トミックスの方が実車に近いということになる。実車から剥がされたら別だが、それならそれで「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴなし版とか発売しそうだ(さすがにもう買わないと思うが・・・)。

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荷物スペース設置により山側の1箇所窓埋めを再現。実車はE5系がU30編成、E6系がZ19編成でいずれも増備型・後期型。模型では窓ガラスに塗装しているだけだが、実車も窓の跡が残っているのでよいだろう。ボディの新規制作が不要で容易に対応できるせいか、カトーのE6系も同じように表現するようだ。E7系においても同じ改造が施されているが、こっちが出るのも時間の問題か。

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塞がれた窓はボディとわずかに角度が異なるからだろうが、光線状態によっては周囲と違う色に見えることがある。塗装がメタリックのE5系では特に顕著だが、E6系はほとんど気にならない。

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トミックスのE5系床下は(この写真ではわかりにくいが)台車カバーに防音シートが装備されているU20編成以前の仕様なので、増備型としては実車と異なっている。ついでに、H5系も同じように異なっていた。従来製品と基本同じである以上、ボディと床下の組み合わせは相変わらず精度が悪い。ロゴマークの印刷クオリティもまったく同じである。

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E6系の屋根の光沢は若干控えめになった(右が今回製品)。従来製品は先頭部に対して過剰に光沢があった気がするから、適正化されたといってよいと思う。あと、最近はE5・E6・E7系では滑り止めをグレーで塗装しているようだが今回製品では再現されていない。まあ、白主体のボディならともかくカラフルな屋根には合わない気もするので、個人的には現状が好きである。実車に忠実にしたければ自分で塗ればいいわけで。

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E6系のZ7編成以降ではサイドにフィンが付いたパンタカバーに変更され、今回は後期型であるからパーツを新規制作して対応。今回のE5・E6系通して唯一新規制作されたパーツである。カトーは新規制作がイヤだったのか、近日発売予定の「こまち」は窓埋めは再現しつつも前期型をプロトタイプになる予定。

で、何と比較しているのかというと奥は筆者が後期型に改造したもの。エバグリの0.5×1.5mmプラ帯で再現した
(改造記事は→http://speedsphere.blog84.fc2.com/blog-entry-257.html)。

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要するにメーカーから発売されたものと比較して「答え合わせ」したかったんだけど・・・仕上げが雑なのはともかく、メーカー製がきちんと実測されたものという前提とすると、筆者のは写真だけ見て作った割にはまずますかなと。昔のマイクロエースがE6系出してたらこんなんだったと思えば(ええんか・・・)。

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右が筆者の改造品だが、サイドフィンの跳ね上げ具合はいいと思うんだけどな(トミックスのは水平に近い)。

可動幌は後期型なのでE5系ともども黒になっているが、筆者のは外幌の周囲にあるゴム枠も再現している。このゴム枠は二度と作りたくないくらい作るのに苦労した覚えがある。また、可動幌もエッジの部分を少し削ってゴムっぽくしたつもり。塗装はクレオスのタイヤブラックでトミックスよりも少し明るい。

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上が今回製品、下が筆者の改造品・連結部に限れば勝ってる・・・かも?

●総評

E5・E6系共に最小限の修正で最新化したという、悪く言えば二番煎じだけども初期製品と異なる点が多くて並べても面白いと思った。トミックスのE5系は特にボディと床下の精度がイマイチだし他にも残念ポイントが多いものの、筆者は釣られてしまったというわけだ。E6系も同時発売というのもなかなか狙いがよかったのではないだろうか。カトーはE5系はそのままのようだし、最新状態の東北新幹線を楽しみたいなら悪くない製品だと思う。

ヨコハマ鉄道模型フェスタ2019

恒例のヨコハマ鉄道模型フェスタ@2019のレポート(今年もあまり書くことがない・・)。

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カトーからは久々に新幹線の新製品・・・といっても、既存のE6系製品の小変更のようだ。

●10-1566 E6系新幹線「こまち」 基本セット(3両) 11,000円
●10-1567 E6系新幹線「こまち」 増結セット(4両) 8,100円

(税抜き表示)

製品名を「スーパーこまち」から「こまち」に、プロトタイプ編成をZ2→Z6編成に変更するほか、荷物置き場設置で一部が窓埋めされた姿になるとのこと。Z6編成ということで前期型となりパンタカバーの形状変更はなく、この点は3月に発売されるトミックスの後期型と棲み分けになるのもしれない。E6系の窓埋めは2018年以降に行われたのに対し、先頭車の「Treasureland TOHOKU-JAPAN」ロゴの掲出は2016年4月以降から現時点(2019年2月)まで行われているが、このロゴについては言及がなく再現されない可能性がある。そうなると実車と異なってしまうことになるけど、この手のロゴマークはいつ剥がされるかわからないし、あるいは発売時期には剥がされていると踏んでいるのかもしれない。

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トミックスは新幹線についてはN700S確認試験車の先頭形状確認モデルのみ展示。他に発売予定の700系0番台、E3系1000番台、E5系後期型、E6系後期型に関する試作品や製品情報はなかった。

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あとは参考出品の「先頭車ミュージアム」。お手軽に飾りたい人向けの企画のようだ。

今年は小田急も特にネタがなく(4月発売予定の鉄コレ4000形も試作品等なし)、個人的には寂しい内容だった。会場は相変わらず混雑していた=盛況だったけど・・・

トミックス 300系3000番台(F編成)後期型レビュー

2018年1月、トミックスより300系3000番台(F編成)後期型が発売された。

・98659 JR 300-3000系東海道・山陽新幹線(後期型)基本セット 17,600円
・98660 JR 300-3000系東海道・山陽新幹線(後期型)増結セットA 7,300円
・98661 JR 300-3000系東海道・山陽新幹線(後期型)増結セットB 15,400円


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トミックスの300系のうち、JR西日本所有・F編成の製品は2012年3月に限定品として16両フル編成のセットが発売されていたが、当時の前期型(F1~5編成のプラグドア仕様)に対し、今回は後期型(F6~9編成の引き戸仕様)となっている。JR東海のJ編成製品も前期型から後期型に移行していったが、F編成も同様の流れとなった。

今回も300系従来製品のバリエーションでしかなく、個人的にはメインサイトで語り尽くしてしまったので改めて書くことは少ないのだけど、それでもちょっとだけ。

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基本セットと増結セットBはブックケース、増結セットAは紙パック+発泡スチロールの簡易ケース。0系やE7系でも見られたが内部は単品ケース×4になっている。今回は特にやらかしはなく、従来通り16両すべてがブックケースに収納できる。

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上段が従来製品(F編成限定品)、下段が今回製品。客用扉が車体とツライチのプラグドアから段差のある引き戸に変更されていることがわかる。塗装はほとんど差はないが(下段は少し露出が上がってしまった)、JRマークは今回製品は少々小さくなったようだ。F編成特有のジャッキ穴が■の印刷表現であるのは今回製品も変わらない。

インレタはF6~9編成すべて収録されている。ちなみに限定品の前期型ではF2編成以外の4編成が収録されていた。

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右が今回製品。前面窓ガラスは「ありがとう300系」と同様にスモークがかかっている。J編成後期型については持ってないので確認できないが、たぶんスモークガラスだろう。

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通電カプラーは従来のフック・リング式(左)からフック・U字式(右)に変更。最近のトミックス新幹線の傾向に漏れず、300系にも採用されることになった。

今回はここまで。次は3月のE5・E6系狙いだけど、これもバリエーションだからあまり書くことなさそう・・・

トミックスからN700S確認試験車発売決定

トミックスからN700Sの確認試験車(J0編成)の発売が発表された。

●98670 JR N700-9000系(N700S確認試験車)新幹線 基本セット 21,500円
●98671 JR N700-9000系(N700S確認試験車)新幹線 増結セット 20,800円

(税抜き表示)

2019年6月発売予定。

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浜松工場イベント@2018にて。

N700Sの量産車は2020年度(2021年3月かな)から営業運転開始予定となるが、それに先立って現在先行的に試運転を行っている確認試験車と呼ばれる編成(J0編成)がプロトタイプとなる。トミックスでは過去に100系(X0編成)、N700系(Z0編成)で試験車両を先に製品化し、後に量産車をラインナップに加えたことがあるが、今回も同様のパターンに。

製品構成を見ると8+8両編成になっていて、N700系Z0編成のようなスターター向けはあまり意識していないっぽい。量産車に移行する際に改めて紙パックの3両基本セットを中心とした構成にして、カトーが量産車を製品化するタイミングで「勝負」する予定なのかもしれない。

製品名が現時点では「JR N700-9000系」になっていてZ0編成とかぶっている気がするが、Z0編成は絶版になっているし製品名も「JR N700系 東海道・山陽新幹線(Z0編成)」だったので良しとしたのだろう。浜松工場の記事でも書いた気がするが、N700Sは新形式なのかN700系のバリエーションなのか判断に迷うところがあり、メーカーもそれなり悩んだのではないだろうか。

公式サイトでは先頭形状とパンタグラフくらいしか新規制作を言及していないが、NGI様のショップ向けの新製品発表会では「フル新規金型」とも伝えられているので現時点ではどんな製品になるのかなんとも言えない。基本的にはN700系のような手堅い仕様になると思うけど、とりあえず先頭車とパンタグラフを新規制作して中間車はすべてN700系の流用としても最低限「形にはなる」。この場合、中間車のドア点検ハッチの違いはともかく床下は相変わらずZ0編成の流用に・・・N700Sは台車カバーの形状が変わっているのでさすがにそれはないと思うけど、仮にそうなっても個人的には呆れこそすれ驚くようなことでもない。

一方で「フル新規」が本当であればドアの点検ハッチ位置まで正確になるだけでなく、床下もZ0編成の流用ではなくなると思うので期待したいところだけど、この場合確認試験車を完全再現したところで、今度は量産車が試験車(試作車)に引っ張られて実車と異なる部分が出てくるというのが100系、N700系であったことなので、また繰り返されるのではないかという心配はある。N700Sは少なくとも外見上は完成されていて量産車との差はあまりなさそうだから、ダメージは小さいかもしれないが・・・

個人的にはあまり期待せず、先頭車とパンタグラフと床下が新規で中間車ボディはN700系の流用くらいだったら合格だろうか。久々の新形式の製品だし、100系、N700系と同様に量産車の製品が出た後に絶版になる可能性大なので、個人的には押さえておきたいと思っている。
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