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700系特別装飾撮影後のプチ乗り鉄~伊豆箱根鉄道

2月下旬の小田原駅で700系撮影の後のお話。※今回は新幹線の話メインではないです。

その前の東京駅での撮影以降、久々に新幹線を間近に見ていたら「乗りたい」と思ってしまった。とはいえ、急な思い立ちで「のぞみ」とかには乗れないし、小田原撮影の日は3連休最終日で翌日は仕事なので早く帰りたい=そんな遠くには行けない事情があった。そこで、小田原から三島まで「プチ新幹線乗り」することに。

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三島駅到着直前、富士山がきれい。ただ、さすがに2駅では正直なところ物足りない・・・急な思い立ちではこれが限度、がっつり乗るのはお預けだ。コロナ収束しないとどうしようもないが。ちなみに、この頃は外出自粛もそこまでではなく車内はそこそこ混んでいた。

さて、三島ですんなり帰るのかといえば・・・せっかく来たんだ。

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伊豆箱根鉄道駿豆線(三島~修善寺)を走る、「ラブライブ!サンシャイン!! Over The Rainbow」ラッピング仕様でプチ乗り鉄だ。ヘッドマークに「LAST RUN」とあるが、こいつも3月で運行終了・・・だったのだが、今公式見に行ったらさよならイベントが中止になり6月まで運行延長とのこと。まだ走ってたんかーい!とツッコんでしまった。700系は中止→そのまま廃車となってしまったが、こちらは車両が廃車になるわけではなく装飾だけの問題なので延長は容易なのだろう。「システム」として強固な新幹線と、そのへんがいい意味で緩いローカル私鉄の差もあるかもしれないが。

駿豆線にはもう1本、ラブライブの「HAPPY PARTY TRAIN」ラッピング車両が存在し、この日は「Over The Rainbow」と往復で乗ろうと思ったら、よりによって検査運休とのこと。ムムム・・・

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「Over The Rainbow」号は7000系という形式が充当されていて、転換クロスシートが並び同社の中では一番豪華な車内といっていいだろう。三島発車時点でもそこそこ乗っており、ローカル線とはいえ地元の足として根付いている印象。沿線には住宅も工場も観光地もあるから(そもそも終点の修善寺が東京から「踊り子」号が乗り入れて来るレベル)当然なのだが。逆に言えば、昨年乗った大井川鐡道(こちらもいつかレポしたいな)などと比べると、そこまで「ローカル感」はないともいえる。

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20分ほどで伊豆長岡駅到着、今回はここで降りた。

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作中にも出てきた同駅は韮山反射炉、伊豆長岡温泉への最寄り駅となる。駅も完全に「そっち」仕様になっているが、写真では見づらいが左下に「劇場版製作決定」とあり、劇場版公開は2019年1月だったので結構前からこのデザインだったことになる。

#1期13話と2期(一部除く)は糞アニメだったと思っているが、劇場版に関しては無印より好きだったりする。

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そして、三津シーパラダイス行きのバス(写真)を使えば聖地・内浦方面にも出ることができる。内浦には沼津駅からバスという手もあるが、途中の道が渋滞しがちなので電車+バスならこっちの方がスムーズかもしれない。内浦は魚がおいしい店が多いので、もはやラブライブ関係なしにちょいちょい食べに行ってたりするが、午後を回っており時間がないので今回はパス。

沼津・内浦エリアはクルマでしか行ったことがないが、時間さえ気を付ければ電車バスで回るのも十分いけると思った。というか、大部分のライバーの人たちはそうしてるんだけどね。

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そんなわけで、気持ちを鉄オタモードに切り替えて駅の周辺を散策。富士山がよく見える。駅の跨線橋からはもっとよく見える。

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伊豆長岡駅は同線内では比較的大きい駅で2面3線ある。一番右にもホームと線路があるが先の方は端頭式の留置線になっていて客扱いはしていない。番線は左から3、2、1になっていて、基本は上下線とも3番線を使用し、列車交換時は2番線も使用。1番線は使っていないようだ。

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ローカル線らしいこじんまりとしたコンコースながら、タッチパネル式券売機や自動改札機(ただしSuica等は未対応)があり、コンビニ(ヤマザキショップ)併設とそれなりの規模である。単線ながら約15分ヘッドの高頻度運転で踊り子号まで停まる。首都圏の大手私鉄でもこれ以下の規模の駅はごまんとある。

駅に入場し、「Over The Rainbow」号が修善寺から戻ってくるまで撮影することに。

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1300系「イエローパラダイストレイン」は元西武の新101系でオリジナルの塗装に復元されている。西武では後にブラックアウトされた前面窓周りが登場時のベージュになっているという凝りよう。幼少のころ西武線沿線民だったので懐かしい。当時は赤電もまだ走っていて101系も「旧」の時代で2000系が登場し始めたころだった。

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一瞬江ノ電かと思ってしまったが、軌道線と呼ばれていた時代の復刻塗装らしい。

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3000系は同線の主力車両でオリジナル塗装は左側。写真はどちらも1次車だが、2次車はステンレス製で「HAPPY PARTY TRAIN」号にも割り当てられている。

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1300系(元西武新101系)の伊豆箱根鉄道におけるオリジナル塗装はこちら。東京オリンピックのラッピングが施されているが、延期になったのでどうなることやら・・・元西武の譲渡車が白にライオンズブルーをまとっていることになるが、そもそも伊豆箱根鉄道は西武グループの一員である。

それにしても、同じ色形の車両がほとんどないことに驚く。前述のとおりローカル線の割に高頻度運転なので、わずかな時間で豊富なラインナップが撮影出来て楽しい。

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上りの「Over The Rainbow」号で三島に引き返す。進行方向左側はずっと富士山が見えていた。途中に富士山を絡められる定番撮影地が存在しており、(当時は)運行終了が近かった「Over The Rainbow」号を狙っていたのか、多くの撮影者が見られた。

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「Over The Rainbow」は劇場版のサブタイトル。車内には劇場版のシーンが掲示されていた。ドア窓と戸袋窓には外側からはラッピングしてあるが、車内からはキャラの顔がちょっと見える程度で眺望を妨げていない。

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ほどなく三島駅に到着。最初の写真と似たような構図になってしまったが、実は往路は新幹線から乗換時間ギリギリでかろうじて撮ったのだった。今度は折り返しまでかなり時間があり、向かい側のホームは基本的に使用していないのでディテール撮り放題だ。

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この7000系は両端の先頭車は3ドアなのに対し、中間車は2ドアというのがユニーク。もともとJR東海区間への乗り入れを想定していたが計画は中止、快速で指定席も導入していたそうだが快速自体が廃止となり、現在は完全に普通運用になっている。想定通り使われていない不運な車両にも思えるが、乗る方からすれば「当たり車両」だと思える。

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修善寺寄りは日光があたり、陰影が強くて形式写真には厳しい。前面のゴールドは当初は車体に合わせたシルバーだった。

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前述のとおりJR乗り入れの想定があったからだと思うが、20mのステンレス車で側面上部に2本、下部に3本のビードが走り、窓枠とか見ても国鉄末期~JRの205、211系あたりによく似ている。一方で、台車や屋根上のアンテナは西武グループだなと思わせる。

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帰りは新幹線ではなく在来線(東海道線)に乗るためホームを移動。向こうに「Over The Rainbow」号がまだ見える。

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ちなみに、7000系では「Dr.STONE」のラッピング車も走っている。筆者は「るろ剣」~「ワンピース」くらいの時期にジャンプ読むのをやめてしまったので、その後は「リボーン」と「暗殺教室(アニメ)」くらいしかわからず。「鬼滅の刃」がヒットしているが中身はまったくわからなかったり。

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東京口の東海道線では絶滅したが、こちらでは211系がまだまだ現役で走っている。JR東海になってから製造されたグループで片側の窓が大きいのが特徴。JR東海区間の東海道線は3両または6両で運転されており、グリーン車組み込み10両まはた15両のJR東日本区間のそれとは一線を画している。

この車両、沼津方面から来たにもかかわらず折り返しで沼津行である。隣の沼津まで1区間しか走らないことになるがシャトル列車的な?

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こうしてみても、やはり各部のディテールが7000系と似ている。JR東日本のE231系、E233系のような標準車両ではないだろうけど、やはり乗り入れ計画の影響で近い設計になったようだ。

この時間(15:00くらい)は東京方面への直通がないので熱海で乗り換える必要がある。逆に言えば、時間帯によっては東京・・・どころか、上野東京ライン経由で栃木県の宇都宮や小金井まで直通する列車もある。

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三島から熱海へはJR東海の主力313系で来た。僅か3両編成で前述のとおり東京口の東海道線とは別次元のものだが、車内は結構混んでて最低6両でもいいような気がする。

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東京方面の列車が来るまで時間があるので、伊豆急のホームに止まっていた伊豆急8000系を撮影。元東急の8000系で、伊豆半島西側の伊豆箱根鉄道は西武系なのに対し、東側の伊豆急行は東急系という組み合わせが面白い。

この手の大手私鉄通勤車の譲渡車はそれ自体が目的でないと、特に他に同格のクロスシート車が走っている路線だとロングシートでハズレ感があるが、この8000系は見た目は武骨なステンレス通勤車両ながら、車内は海側のみ西武の特急「ニューレッドアロー」(そこは西武なんだね・・・)の発生品クロスシートを流用しており、観光路線を走る車両としての体裁が整っている。

この8000系で乗り鉄するのも楽しそうなんだけど、伊豆急にはとても各駅停車のレベルではない「リゾート21」があるからな・・・まあ、そのうち狙ってみようと思う。

この後は「いつもの」E233系東海道線で帰りましたとさ。

宮ヶ瀬ダム観光放流

GWに神奈川県の宮ヶ瀬ダム見学へ。

休み前に帯状疱疹に罹ってしまい、ピークは過ぎていたもののテンションがあまり上がらず近場くらいしか行けなくて。

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宮ヶ瀬ダムは2000年に竣工した神奈川県では最新の重力コンクリート式ダムで、同県内最大であるのみならず関東でも有数の規模を誇る。

実は筆者はダム好きで、これまでも神奈川県の他のダム(相模ダムや三保ダムなど)を見てきたが、宮ヶ瀬ダムについては周囲の道路はよく走りにきていたものの、ダム自体をじっくり見るのは今回が初めてである。

ダム下流側にある「あいかわ公園」から徒歩10分ほどで現地に着く。当日は天候はいまひとつながら観光放流があるので、すでにギャラリーがたくさん来ていた。

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初めて自分自身の目で見る宮ヶ瀬ダムの印象は「とにかくでかい」(超大型巨人が出てきそうな絵面・・・)。これまで見てきた神奈川県のダムと比べてももちろん、「関東でも有数の規模」とは伊達じゃない。この背後にどれだけの水をため込んでるのか・・・

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ダムの左右には非常用の階段が設置されているが何段あるやら・・・

観光放流は11:00と14:00にそれぞれ6分間行われるが、筆者は前者に合わせてきた。公式サイトで見学ポイントがいくつか紹介されているが、ダムに一番近い場所に陣取る。

時間になると、ゴゴゴゴゴゴゴという地鳴りのような音がしてきて・・・

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ダムの中間あたりにある2つの洪水吐からドバーと。斜面を滑るように流れてくるので水しぶきが舞うような放流ではないものの、相変わらず地鳴りのような音とシャーッという音が交じり合いかなりの轟音。学校のプール程度なら10秒ちょいで満タンにしてしまうほどの水量なんだそうで、まさに「人工の大瀑布」。

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終了~。ほとんど使わないそうだが、最上部にある洪水吐からの本気の放流も見てみたい気がした。

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放流終了後、ダム内部に設置されたエレベータで天端に来てみた。有料のインクライン(ケーブルカー)もあるが混んでたのでパス。

見てのとおり、天端も広い。長さ(ダムの横幅)は375mと新幹線のホーム並みの長さがあり、幅も4車線分くらいありそうだ。天端が国道になっている津久井湖の城山ダムよりも上等な気がする。

ダムの下流側は深い谷になっていてたいてい立ち入れないことが多いが、神奈川県のダムではここと丹沢湖の三保ダムは天端と下部を行き来できる。ただし、三保ダムはロックフィル式の上に古いのでエレベータなどはなく歩きで上るしかない。比較的新しく、当初から観光も重視した宮ヶ瀬ダムの特徴である。

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上流側の人造湖「宮ヶ瀬湖」。貯水量は神奈川県最大で、相模湖+津久井湖よりも多い。他の関東地方が水不足で取水制限が行われていても、神奈川県だけ涼しい顔でいられるのはこのダムのおかげといっても過言ではない。

この日の水位はかなり高かったが、昨年は水不足で湖の端の方では水没した道路や標識、橋などがコンニチワしてしまったようだ。

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画像合成するつもりはなかったが、なんとなく撮った2枚がつながった天端から下流側の眺め。目もくらむような高さから非常用階段のほか、インクラインのレールも見える。天気が良ければ横浜まで見通せるそうだ。

川の先にある奥あたりに副ダム「石小屋ダム」がある。宮ヶ瀬ダムの放流を減衰させる効果があるほか、発電所も併設されている。

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ダム天端の脇にある「水とエネルギー館」。ダムカードはここでもらえる。数々の資料の展示のほか、カフェが併設されている。

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昼食はここで「宮ヶ瀬ダムカレー」。以前食した相模ダムのはシンプルだったが、ここのは下流側に野菜やらベーコンやらを盛り付けているので賑やかな印象。

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今やダムカレーは各地にあるけど、ここのは中央のソーセージを抜くと放流されるギミックがある。放流後、上流側の水位(?)が下がっているのがわかる。

子供でも食べられるようにという配慮からか、味はかなりフルーティで甘口。でも美味しかったです。

あとは近くの有名パン屋「オギノパン」に立ち寄ってそのまま帰りましたとさ。
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Author:友輝
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